糖尿病内科

平成24年の国民健康調査、栄養調査によると糖尿病が強く疑われる患者は950万人に上ることが分かっています。予備軍も含めると日本国民の約4人に1人が該当し、国民病とさえ言われています。

ここ40年間で30~50倍と糖尿病患者が著しく増加しており、日本人が民族的に糖尿病になりやすい体質(遺伝的素因)を 持っているためと考えられています。

また、糖尿病と診断されても、すぐにはほとんど症状がありません。健康日本21によると、血糖値が高く、要治療と判定されても、受診や治療を受けていない方は約4割に上ることが報告されています。
症状がないからといって長年放置していると知らないうちに合併症に進行していることがあります。糖尿病の合併症の多くが血管の病気と絡んでいるため、 糖尿病は血管の病気であるともいえます。

高血糖を放置してしまうと、目(網膜)、腎臓、神経の細小血管の合併症や心筋梗塞、脳梗塞など大血管の合併症を引き起こします。合併症に伴う症状が出現すると治療は困難を極めます。
当院では、予備軍の方に糖尿病を発症しないための対策方法をお伝えし、糖尿病の方には合併症に進行しないための積極的な診断と治療を行っております。

糖尿病予備軍の方

  • 糖尿病になっていないかの検査:経口ブドウ糖負荷試験
  • 早期介入:食事療法、運動療法

糖尿病の方

  • 食事・運動療法の徹底:当院では、現実的に継続が困難な厳しいカロリー制限は行わず、無理なく継続できるように、管理栄養士による具体的な指導を行っております。
  • 内服薬・インスリン治療:糖尿病の分野は新規薬剤の開発がさかんに行われており、使用できる内服薬も多岐にわたります。患者様の病態に合わせて(インスリン抵抗性、分泌不全、食前後血糖の変動など)、内服薬の選択を行います。また、外来にてインスリンの導入も行っております。
  • 合併症予防・早期発見
    網膜症:定期的な眼科受診をお勧めします。
    腎症:尿中アルブミンを測定します。
    動脈硬化:血圧脈波検査、頸動脈エコー